グランドソフトボール競技の50年を振り返る!!

ふれ愛ぴっく大阪クラブホームページを参考として


大 会 記 録   2024モッピーだより   過去の記録  過去の大会記録   過去のモッピーだより  

 第23回全国障害者スポーツ大会
 
「第23回全国障害者スポーツ大会地区予選会」は、5月11・12日の東海・中国・四国地区の予選会を皮切りに、6月8・9日の関東・九州地区の予選会まで、8地区で行われた。

この「第23回全国障害者スポーツ大会」には、岩手県・神奈川県・三重県・滋賀県・香川県・福岡県の6チームが予選会を勝利し、開催地代表として佐賀県を加えて7チームで、全国制覇を賭けて争うことになった。

予選会に33チームが参加し、全国大会出場権を得るため全国で、17試合の熱戦が繰り広げられた(一部、残念ながら降雨により抽選となった)。


1試合で全国大会出場権獲得~3試合で全国大会出場権獲得と、それぞれ地区事情により異なっている。

東海・北信越代表決定戦は、11 対 1 、中四国代表決定戦は、15 対 1 と、大味な試合となり、地区により実力差があることが明確となっている。

また、北信越地区予選会を主管した福井県・近畿地区予選会を主管した和歌山県は、大会を主管するのみで、チームが参加しないという残念な結果となっている。

10月佐賀県白石町「白石市総合運動場」で開催される、「第23回全国障害者スポーツ大会」に向けて、練習に励まれ、全国制覇3連覇を目指す福岡県を目標として、各チームは全国制覇を果たされる事を期待している。

 
第23回全国障害者スポーツ大会   SAGA 2024 全障スポ
 
第23回全国障害者スポーツ大会出場チーム   
ブロック名  地区予選会  特別全国大会  特別大会出場チーム
開 催 日 場   所 代表決定戦 全国大会出場
北海道・東北  北海道・東北 05.25~26 岩手県盛岡市 - 岩手県 福島県
関 東 関 東 06.08~09 栃木県宇都宮市 - 神奈川県 東京都
東海・北信越 東 海 05.11~12
岐阜県県岐阜市 三重県 三重県 三重県
北信越 05.18~19 福井県永平寺町 長野県
近 畿 近 畿 05.25~26 和歌山県紀の川市  - 滋賀 大阪市
中国・四国 四 国 05.11~12 香川県高松市 香川県 香川県 香川県
中 国 05.11~12 岡山県岡山市 岡山県
九 州 九 州 06.08~09 佐賀県白石町 - 福岡県 福岡県
地元代表 - 佐賀県 鹿児島県
大会記録
 
第23回全国障害者スポーツ大会参加チーム 
 - 都道府県数 参加チーム オープン参加 都道府県名       
北海道・東北 3 -  北海道 青森県  岩手県 宮城県  秋田県  山形県 福島県 仙台市
 関 東 -   東京都  茨城県  神奈川県 栃木県  千葉県  群馬県 山梨県  埼玉県
東 海 3 1 静岡県 岐阜県  愛知県  三重県 -  -   - - 
北信越 新潟県  長野県 富山県  石川県  福井県 -  -  - 
 近 畿 -  滋賀県 京都府 兵庫県 大阪府 奈良県 和歌山県 大阪市  - 
 四 国 3 - 香川県 愛媛県 徳島県 高知県 -   - -  - 
 中 国 3 -  鳥取県  島根県 岡山県 広島県 山口県  -  - -
九 州 4 1 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県
合 計 47  33 4 赤字 参加チーム   オープン参加
 
第23回全国障害者スポーツ大会出場までの試合数   
 -  都道府県数  参加チーム  チーム名  試 合 数
地区予選会  代表決定戦  試合総数 
北海道・東北 3 岩手県 1  1 
 関 東 神奈川県 3  3 
東 海 3 三重県 1 1   
北信越 長野県 -  
 近 畿 滋賀県    
 四 国 3 香川県 1 3 
 中 国 3 岡山県 -  
九 州 4 福岡県    
合 計 47  33 佐賀県 0 
 
 グランドソフトボール競技の50年間を振り返る!!
「グランドソフトボール競技」は、日本独自の視覚障害者のスポーツ「盲人野球」として誕生、その歴史は古く、昭和の初め頃から「盲学校(視覚特別支援学校)」の体育や余暇の時間に行われてきた。

しかし、生徒数の減少等で、視覚障害者の「甲子園」と言われる「全国盲学校野球大会」は、平成28年、北海道で開催された「第31回盲学校野球大会」で中断された。

2021年に開催された「東京パラリンピック」で、障害者スポーツに対する関心が集まる中で、国内で誕生した最も古い視覚障害者の「グランドソフトボール競技」が、途絶えかねないと危惧されている。

グランドソフトボール競技は、「全国身体障害者スポーツ大会」として、平成12年まで36回全国各地での開催を歴史として、「全国障害者スポーツ大会」と名称を新ため、現在まで23回の全国大会がが開催されている。(令和5年の特別大会を除く)

この大会は、国民スポーツ大会に併せて全国持ち回りで開催され、新型コロナウイルス感染自粛等の影響を受け中止(3大会)もあったが、60年近くの歴史を有する視覚障害者の全国大会となっている。

しかし、競技人口の減少により、近年参加チームも減少し、大会運営のあり方そのものが問われている。

歴史あるこの「グランドソフトボール競技」の過去の大会記録等は皆無である中で、「ふれ愛ぴっく大阪クラブホームページ」では、「第9回全国身体障害者スポーツ大会」(昭和48年) ~ 昨年の「特別障害者スポーツ大会」まで、50年近くの記録が公開されている。

これを基に、これらの全国大会をブロック・チーム毎に分析することにより、今後の「グランドソフトボール競技」の普及・発展に、少しでも寄与できればと考え、ここに取りまとめた。

全国身体障害者スポーツ大会 28大会、全国障害者スポー大会19大会で、分析作業を行うにあたって、優勝 5ポイント・準優勝3ポイント・第3位2ポイントとする。但し、全国身体障害者スポーツ大会は第3位の記録がないので、優勝・準優勝で評価している。

これらの全国大会は、北海道東北・関東・北信越・東海・近畿・中国・四国・九州の8地区に分かれ、都道府県・政令指定都市に参加資格が与えられ予選会が行われる。また、1県でチーム構成ができない場合、オープン参加として試合に参加されている。

チーム数によるバランスをとるため、北信越・東海、中国・四国地区については、それぞれ代表決定戦を行っている

 参加チーム数の激変?
 
全国障害者スポーツ大会参加チームの変遷  
 地  区 都道府県  13 16 19 特別 23  
北海道・東北 +2 政令市仙台市・札幌市参加
関 東  
東 海  
北信越  
 近 畿 6+3 政令市大阪市・神戸市・堺市参加 
 四 国  
中 国  
九 州 4 4  
合 計 47+4 41  42 41 30 33  

平成25年東京都で開催された「第13回全国障害者スポーツ大会」では、41チームが予選会に参加したが、昨年、鹿児島県で開催された「特別障害者スポーツ大会」では、新型コロナウイルスの影響を受けてか予選会では、30チームの参加と減少している。

また、今年佐賀県で開催される「第23回全国障害者スポーツ大会」では、33チームの参加となり、この10年間で見ても、「グランドソフトボール競技」に参加する選手が激変、チームづくりに苦慮されているのが明らかとなっている。 

現在、政令指定都市は20都市あるが、現在参加しているのは大阪市のみとなり、解散されたチームの選手は、それぞれの都道府県のチームとして参加されている事が推測される。
 四国地区が102ポイントでトップ、九州地区が猛追!!
大 会 名 回 数 北海道
東 北
関 東 北信越・東海 近 畿 中国・四国 九 州 合 計
ポイント 
北信越 東 海 中 国 四 国
全国身体障害者スポーツ大会 9 ~ 18 0 16 6 13 19 6 10 18 88
19 ~ 28 8 11 0 0 26 0 16 19 80
29 ~ 36 8 0 3 11 0 3 33 6 64
全国障害者スポーツ大会 1 ~ 10 5 10 0 16 13 2 36 18 100
11 ~ 20 2 10 0 13 8 17 7 23 80
21 ~ 特別 0 2 0 5 0 0 0 13 20
合 計 23 49 9 58 66 28 102 97 432
 全国障害者大会ブロック別成績表
 


50年近くの全国大会を10年単位でまとめ、各地区の実力を比較したのが、上の表・グラフとなり、全体では四国地区が102ポイントで実力のあることが明らかであるが、近年その実力が発揮されていない。

また、九州地区は、97ポイントと四国地区を猛追しており、これからの活躍で逆転する可能性は大である。第3位は近畿地区であるが、昭和の時代に成績が大きくポイントを挙げており、近年実力が落ちていることが明らかである。

何れにしても、西日本地区がグランドソフトボール競技では、東日本地区に優っていることが明確である。
 
全国身体障害者スポーツ大会チーム成績ベスト8         
回数 開催年 徳島県 滋賀県 愛媛県 大分県 愛知県 神戸市 福岡県 横浜市 
3 3 3 3 3 3 3
9 昭和 48 5 5 3  
10 49 5  
11 50 3 5  
12 51  
13 52 5  
14 53 5  
15 54  
16 55 5 3  
17 56 5  
18 57 5  
19 58 5 3  
20 59 5  
21 60 5  
22 61 5 3  
23 62 5  
24 63 3  
25 平成 1 3 5  
26 2 3 5  
27 3  
28 4 3  
29 5 3 5  
30 6 5 3  
31 7 5 3  
32 8 5  
33 9 5  
34 10 5  
35 11  
36 12 5  
ポイント 30 9 0 20 9 0 25 0 0 10 6 0 5 6 0 5 6 0 10 0 0 10 0
回 数   6 3 0 4 3 0 5 0 0 2 2 0 1 2 0 1 2 0 2 0 0 2 0  0
ポイント総数 39 29 25 16 11 11 10 10 
優は、優勝5ポイント 準は準優勝2ポイントとする        
 徳島県 優勝5回準優勝3回と、全国をリード!!

昭和48年に開催された、「第9回全国身体障害者スポーツ大会」 ~ 平成12年の「第36回全国身体障害者スポーツ大会」までの28大会を振り返ってみると、ランキングベスト8に入るチームが、28大会の内23回優勝をしており、チーム力の差が大きいことが明らかである。

四国地区の徳島県が優勝6回・準優勝3回と他チームを圧倒しており、第2位には近畿地区の滋賀県が、優勝4回準優勝3回と好成績を挙げ、第3位は、四国地区の愛媛県で、優勝5回の実績を残している。

第1位の同じ四国地区の徳島県と愛媛県を合わせると、優勝11回準優勝3回と大会総数の1/2で、優勝・準優勝していることとなり、この時代は、四国地区が圧倒的に強かったことが明確になっている。

第4位には九州地区の大分県、第5位は東海地区の愛知県、第6位は近畿地区の神戸市、第7位は九州地区の福岡県、第8位は関東地区の横浜市となっている。


現在、大分県・神戸市・横浜市のチームは、残念ながら解散されているのは、悲しい事である。

 
全国障害者スポーツ大会チーム成績ベスト8
回数 開催年 徳島県 福岡県 三重県 鹿児島県 山梨県 広島県 大阪市 大阪府 
3 3 3 3 3 3 3
1 平成 13 5 3
2 14 5 3
3 15 5 3  
4 16 3
5 17 5 2 5  
6 18 3 5  
7 19 5 2  
8 20 3 2 5  
9 21 2 5  
10 22  
11 23 5 3 2  
12 24 3 2 5  
13 25 2 5  
14 26 5 3  
15 27 3 5  
16 28 3 5  
17 29 5  
18 30 2 5 3  
19 令和 1 大会中止   
20 2
21 3
22 4 5  
特別 5 5 2 3  
ポイント 20 9 4 25 0 2 5 12 4 5 12 2 15 0 2 10 3 4 10 3 0 5 0 6
回 数   1  2  0
ポイント総数 33 27 21 19 17 17 13 11 
 
 
 
徳島県 優勝4回準優勝3回、福岡県優勝5回で全国チームをリード!! 
 
 
名称も新たに、平成13年から開催された「全国障害者スポーツ大会」の23大会(第19回は台風のため第20・21回は新型コロナウイルス感染自粛のため中止)を振り返ってみると、ランキングベスト8に入るチームが20大会の内19回優勝(雨天のため2チーム優勝あり)をしており、チーム力の差が大きいことが明らかである。

四国地区の徳島県が優勝4回・準優勝3回とランキングでは第1位であるが、初期の段階で成績の積み上げであり、近年高齢化等の影響を受け、残念ながら全国大会出場の機会が少なくなっている。

福岡県は、ランキングでは第2位に甘んじているが、優勝5回と徳島県を上回り、近年の実力は突出したものがあり、今年佐賀県で開催される「第23回全国障害者スポーツ大会」でも、全国大会出場権を獲得しており、全国大会制覇3連覇を目指す、今後、グランドソフトボール競技のリーダーとして大きな期待が持たれる。

第3位は、東海地区の三重県で優勝1回準優勝4回第3位2回と実力があり、全国大会出場の常連チームとして活躍している。

第4位には九州地区の鹿児島県(優勝1回準優勝4回第3位1回)、第5位は関東地区の山梨県(優勝3回第3位1回)、第6位は中国地区の広島県(優勝2回準優勝1回第3位2回)、第7位は近畿地区の大阪市(優勝2回準優勝1回)、第8位は近畿地区の大阪府(優勝1回第3位2回)となっており、近年チーム力が大きく変化している。


これまでの23大会を振り返ってみると、「全国障害者スポーツ大会」では、東日本地区で三重県・山梨県の頑張りはあるが、西日本地区におけるチーム力がここ50年間安定しており、強豪チームとして「全国身体障害者スポーツ大会」では、徳島県・滋賀県・愛媛県がトップスリーであったが、大きな変化があり、現在は福岡県が圧倒的に強く、グランドソフトボール競技をリードしている。
 
 
参    考

全国大会では無いが、ふれ愛ぴっく大阪クラブ主催・主管する「ふれ愛グラソフトジャパンリーグ」を、2008年から2017年の9年間開催し、延べ68チームの参加をいただき、チーム成績・個人成績をとりまとめ発表している。

上記大会のほか、「ふれ愛カップ争奪グランドソフトボール大会」も主催・主管し、2010年ふれ愛ぴっく大阪クラブ設立10周年記念大会を基とし、2011年から2018年の8年間、延べ48チームの参加をいただき、チーム成績・個人成績を取りまとめ発表している。

また、西日本グランドソフトボール協会主催・主管する「瀬戸内チャンピオンリーグ」が、2016年~2020年まで開催され、延べ34チームが参加され、チーム成績・個人成績を取りまとめ発表している。

これまで、「グランドソフトボール競技」の個人成績の取りまとめられることは皆無であり、個人成績を発表することで大会への関心が高まり、チーム・選手に大きな喜びを与えることが出来、グランドソフトボール競技の普及・発展の一助になったのではと考える。

 大会チーム成績・個人成績
 
参 考 資 料 
過去の記録 全国大会の優勝・準優勝チーム等 
過去の大会記録  全国大会の試合記録等 
モッピーだより  全国大会参加チーム等 
 ふれ愛ぴっく大阪クラブホームページ